Eternalえぼりゅ?しょん!! 第04話 飛鳥の同居人?


 遠い遠い昔、異世界はもともと一つの世界であった。いつの頃からか異世界は分裂し、多くの異世界が存在するようになった。
 クッキーを割ると無数の破片ができるように、それぞれの世界の大きさはさまざまであり、なかには魔法が存在する世界や、魔法が認められていない世界もある。
 そして、それぞれの世界は独立した歴史を刻み始めた。その世界の1つに、魔法否認知世界<ミズガルズ>がある。
 魔法否認知世界<ミズガルズ>は、現代社会なので魔法が認知されていない世界。
 なので空路には飛行機、海路には船舶、陸路には自動車や電車を利用し、離れた相手とは電話を使う現代社会。
 この現代社会において「私は魔法使い!」等と言ったら、世間からは白い目で見られてしまう。
 これは、そんな魔法否認知世界<ミズガルズ>を影で守る魔法使いの少年と少女の物語。


 『白い魔法使いの都市伝説知ってるか?』
 『空を飛んでたって』
 『魔法少女萌え』
 『白い服着て、男1女2らしい』
 『嫐。キター』
 『コスプレヲタク!』
 『近所のガキが牛に襲われそうなとこを助けてもらったってよ』
 『お前らアニメの見すぎw』
 『怪奇事件の裏に白い影(笑)』
 『男のヤツは、剣を使ってる』
 『このスレのやつ。みんな厨房』
 インターネットでは、都市伝説<白い服の魔法使い>の話題が語られている。
 秘密を隠すのには、逆に限界がある。
 そこで魔導管理局は、最新鋭のAIの力を使いインターネットで逆に情報を公開している。
 AIはIPアドレスやドメイン名の変更等をたくみに使い、複数の人物を演じたりしてる。
 真実の情報、偽りの情報、各種返答を書き込み情報を錯乱させ、実際にあった不思議な出来事は全ては夢物語。無かったことにしている。
 魔導管理局は現場だけが職場では無い、情報面でも密かに活躍をしている。

 日本の何処かにある鳳市。海や山もあり観光地としても賑わう都市。
 そんな鳳市にある工藤飛鳥の家では、飛鳥がテレビ電話でシリウス・シュトラウスとイリス・アルファーノと電話ををしていた。
 今日の通信の内容は、どうやら今日は依頼ではなく別の用事のようだ。
 モデルのような美形の少年、シリウスが飛鳥に頼みごとをしていた。
 「飛鳥、君の元で修行と<ミズガルズ>で勉強したいという人がいるんだけど大丈夫か?」
 幼さが残り中性的な顔立ちの飛鳥は、シリウスの質問に答えた。
 「まあ、部屋は開いているし。大丈夫だけど」
 「それはよかった。飛鳥が管理局で臨時教官をしていたのを見て、是非弟子になりたいそうだ」
 「でも、弟子を取るのは早いけどね」
 今度は、大和撫子風の少女イリスが、飛鳥に話しかけた。
 「飛鳥さん、彼女をよろしくお願いしますね。彼女の名前は、フェイト・クラウスさんです」
 「彼女?って……、女の人」
 飛鳥はイリスの発言に驚いた。飛鳥は気付かなかったがイリスは一瞬、詐欺師の様な笑みを浮かべた。
 「まあ、普通は女性ですね。同棲の件は飛鳥さんのお父様に説明と、鳳学園の入学手続き等は全て終了していますから安心してください。そちらの世界では、外国からのホームステイとなっています」
 「やけに手回しがいいですね。しかも、同棲とか言わないでください」
 「一つ屋根の下だからといって、マチガイを起こしちゃいけませんよ」
 飛鳥はフェイトのことをホームステイをさせることにしたが、幼馴染の蒼衣ことりと蒼衣美羽にどうやって説明するか悩んだ。
 飛鳥が困っている姿を見て、再びイリスは詐欺師の様な笑みを浮かべていた。

 フェイトが来る日になった。
 どうにか、ことりと美羽に説明がついたものの飛鳥は内心不安であった。
 飛鳥が不安いると、ドアチャイムが鳴った。
 「すいません、フェイト・クラウスです」
 「はーい。今、行きます」
 飛鳥が玄関のドアを開けてそこにいたのは、金髪の髪をポニーテールにしていて、飛鳥より歳が1つか2つ下に見える少女がいた。
 荷物は全て宅配便でとどいており、すでにフェイトが使う部屋に運んである。
 「これから、よろしくお願いします」
 飛鳥はさっそく、フェイトの部屋に案内した。
 「こちらこそよろしく。さっそくだけど、部屋に案内するよ」
 「ありがとうございます。あの、工藤さん。私は飛鳥さんの妹弟子なんですよね? それで、飛鳥さんのことなんて呼べばいいですか? ご主人様? お義兄ちゃん?」
 フェイトの爆弾発言に、飛鳥は疑問を感じた。
 「フェイト、誰にそう言えと教わった?」
 「イリスさんに教わりました」
 飛鳥達はまた、あの人かと思った。
 イリスは頼れる姉の様な存在なのだが、悪戯好きで一部濃い趣味を持っている。
 「もっと気軽に話していいよ。それに、妹弟子じゃなくて、弟子でいいし。あと呼ぶときは、飛鳥でいいよ」
 フェイトは、うつむきためらいながら言った。
 「分かったよ……。飛鳥」
 フェイトは恥ずかしいのか、少し赤面している。
 「あっそうだ。今日はカレーを作ってあげるよ。<ミミル>じゃ、食べる機会も少ないし」
 飛鳥が作るカレーはルーから作る本格的なので、ことりや美羽もお気に入りなのだ。
 フェイトは言いにくそうに言った。
 「私、カレーは食べたことがないんです」
 「そうか、だったら辛さは控えめにしてあげるよ」
 「ありがとうございます」

 今日の夕食はことりと美羽を呼び、4人で食べることにした。飛鳥の父親は今日も、他の神社のご奉仕【意味:他の神社へ手伝いに行くこと】で出かけていた。
 ことりと美羽は、居間でフェイトに自己紹介をしていた。
 ボブヘアーに優しい雰囲気がする、ことりが初めに自己紹介をした。
 「私は飛鳥くんの幼馴染で、鳳学園2年1組の蒼衣ことりです。よろしくね」
 「こちらこそ、よろしくお願いします」
 次にことりの妹で、髪を二つに縛ている、美羽が自己紹介をした。
 「ボクは妹の美羽。鳳学園1年3組。よろしくね、フェイトちゃん」
 「はい」
 「そうだ、フェイトちゃんってクラスは決まっているの?」
 「はい。1年3組です」
 美羽はフェイトの手を握り喜んだ。
 「ボクと同じクラスだよ。クラスでもよろしくね」
 「えっと……。はい」

 飛鳥はエプロンをつけ、夕食の支度をしている。その姿はまるで女の子の様だ。
 台所で飛鳥が夕食の準備をしていると、ことりがやって来た。
 「飛鳥くん、私も手伝いますよ」
 「ありがとう。ことりは、カレー用の野菜をお願い」
 「任せてください」
 ことりは手を洗い、エプロンがしまってある引き出しから、エプロンを取り出し身につけた。
 飛鳥とことりは2人で、仲良くカレーを作り始めた。
 飛鳥はカレーのルーを作るために戸棚から様々な香辛料を取り出した。
 色を付けるためのターメリック、サフラン。香りを付けるためにクミン、ナツメグ、フェンネル。辛さを調整するためにコショウ、ジンジャー。
 これらの香辛料を独自の調合法でマサラを完成させた。
 マサラを軽く炒めボールに移し、次に小麦粉を少し茶色になるまで炒めた。
 そして、マサラの入っているボールに入れ、よくかき混ぜルーを完成させた。
 一方のことりは、人参、ジャガイモ、玉葱、豚肉を切り、これまた手際よく調理していった。
 2人は手際よくカレーを完成させていった。
 最後にに飛鳥は、コクがでるようにとバターを加え、隠し味にしょう油とケチャップを加えた。
 「完成!」
 飛鳥とことりの声がずれもないステレオボイス。ここまで息ぴったりだ。
 「さっそく、運ぼうか」
 「はい」
 飛鳥とことりは、完成した夕食を運んでいった。

 この日のメニューは、カレー、ミネストローネ、海草サラダの3品目。 
 飛鳥達は食事のあいさつをすませ、食事を開始した。
 フェイトはカレーをまじまじと見ている。
 「これがカレーなんだ。本物は始めてみた」
 「さあ、食べてみて」
 飛鳥がカレーをフェイトにすすめてみると、フェイトはおそるおそるカレーを口にいれた。
 食欲をそそるスパイシーな香り、口に広がるそれぞれの香辛料と具材のハーモニー。
 「おいしい! 明日もまた、カレーを作って!」
 「別にかまわないけど」
 フェイトは、カレーを食べ子供のような笑みを浮かべカレーの味に感動している。
 その後工藤家の食卓は、カレーが続いたことは言うまでもない。
 こうして、飛鳥はフェイトの専属教官になり、一緒に暮すことになった。


 『第04.5話 恐怖の電話』につづく

 あとがき
 読んでくれてありがとうございます。

 今回はこれと言って、言うことがないな……
 なので、フェイト・クラウスの紹介をします。
 純粋すぎて、イリス・アルファーノに色々と悪いことを吹き込まれています。
 飛鳥のことは恋愛対象ではなく、尊敬できる師匠としてみます。
 それくらいかな。
 
 て言うことで、次回は都市伝説『アンサー』が登場します。

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